反密教学（初版）

真言宗豊山の学匠にして、後期タントラ密教の専門家。津田真一師の密教専門書。1987年リブロポート刊行の初版本。

第４灌頂マントラの復元と考察について書いてあります。
密教は反密教として完結し、そこではじめて仏教そのものの思想的原則をわれわれに示す。ゴーダマ・ブッダの悟りの根本体験から出発し、『華厳経』の成立、『大日経』から『金剛頂経』への転換。そしてサンヴァラ系密教へと、クリティカルに展開する仏教思想史の全体像を、その起動因と二つの思想形成原理にもとづくダイナミクスとして捉え、そのスパイラル状の軌跡を明示した画期的論考。独自の観点から、「クリティカル(critical)」「二重法界」「女性単数のダルマ」など、独創的ワードにより明快に解き明かす。タントラ原典から数多く引用し、丁寧に和訳をなし、行法の実際や深層に鋭く切り込む過激な本である。大日経と金剛頂経の関係や発展経路についても独自の深遠な解釈を披露する。仏教タントラや密教を学ぶ方は必読。グフヤサマージャ、サンバローダヤ、へーヴァジラなど、SanskritにもTibetanにもあるTantraをSanskritメインで和訳してある。もちろん出典や引用文献も明示されている。

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7000円反密教学（初版）本・雑誌・漫画本